2回目の呼気ガス測定

トレーニング

以前、ある選手を2カ月ぶりに2回目の呼気ガス測定を行ったことがあります。
前回の測定結果をもとに、改めてトレーニングプログラム、メニューの見直しを行い、より具体的な運動強度とトレーニング量の指示を行いました。
更に選手はこれまでトレーニングはしっかりやるものの、食生活に関しては比較的無頓着な方だったのが、1回目の呼気ガス測定の後に、より脂質代謝の重要性を理解して、本人自身から率先して、ファットアダプテーションに取り組むようになりました。

最初の1カ月ではトレーニング効果も身体つきにもあまり変化が見られなかったのが、1ヵ月ほど経ったころから、トレーニング効果が表れ始め、2ヵ月後には、確実にレベルアップが数値として表われ、更に体脂肪率の低下と共に体形の変化も表れて来ました。

そんなこともあり、選手本人にもその変化を実感してもらうために2回目の呼気ガス測定を行ったのでした。
結果はAT値が上がり、前回の測定値よりも1kmで約5秒ほどのアップしてました。つまりフルマラソンを走る場合、5kmのペースが前回よりも約25秒速いペースで走って良いことになります。
最終的なタイムも3分ほど速くゴール出来ることになります。

もし仮にサブ3を目指して3時間02分だった選手が、次回こそはサブ3を目指して、闇雲に練習量を増やすよりも、しっかり自分の明確なAT値を知り、そのAT値を上げるトレーニングを行えば、よりサブ3が現実的なものになると言うことです。

呼気ガス測定のサービスを始めて、その度に思うのは、測定結果はその人のトレーニング状況、練習パターン、レベルが如実に現れると言うことです。
ついつい以前はこのくらいで走れたと、昔のイメージでトレーニングしていると、意外と的外れなトレーニングを行っている人が多い様です。

その一人が実は私自身でもありました。ついつい以前のイメージでトレーニングしがちでしたが、自分も呼気ガス測定を行ったら、何と全盛時に比べて1kmにつきAT値が50秒も遅くなっていました。
どうりで、練習しても速くならなかった訳です。
内心、歳のせいかと諦めてかけていましたが、ただ単にトレーニングが間違っていただけでした。
やっぱり客観的に自分の今現在の実力を認め、そのレベルに合ったトレーニングすることは非常に大切だと思った次第です。

>> 宮塚英也スポーツ研究所のサイト
https://hidear.net/msl/
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