加齢と戦うトライアスリート

今日は長年指導させて頂いている、東京のトライアスリート、Sさんがパーソナルレッスンに那須までに来て頂きました。
Sさんには毎月のMSLパーソナルプログラムを提供し始めて、もう10年以上にもなります。
その間、年に1度くらいの頻度で那須に来てくれて、パーソナルレッスンをさせて頂いています。

Sさんの年齢は現在76歳。私が指導を始めたのは65歳くらいからだったと思います。
この10年間、大きな故障もなく、ほぼ毎年アイアンマンの予選レースに参加されて、ハワイの権利も獲得されてきました。
ただここ2年ほどは予選レースでも、制限時間にあまり余裕がなくなってきて、ハワイでは2年連続、完走を果たせていません。

本人もハワイをもう一度完走するまでは、諦めきれない様子です。
その希望を叶えてあげるためにも、私も出来るだけのことをやって来たつもりですが、加齢とともに徐々に力が落ちているのも事実です。
具体的には股関節の可動域が狭まっている感じがします。
ランの練習ではその為にランジウォークをやらせたり、骨に乗る精度を高めるために、片足スクワットをやらしたりしました。
最初は小さな動きだったのが、徐々に大きくなり、骨に乗る精度が悪かったのが良くなってきました。
この先も、形や回数を求めるのではなく、良い感覚を優先させて頂ければと思います。

バイクはペダリングのときに、太ももの前の筋肉を使う比率が高かったので、サドルの高さ、ハンドルの高さなど調整して、太ももの前の筋肉を使う比率を下げて、その分、お尻や太ももの後ろの筋肉を使う比率を高める指導をしました。
バイクも今日、指導したことが、実際のロードでも活かされて、更にはレースでも活かすことが出来るようになれば、ハワイの完走も必ず出来るはずです。

まずは6月のケアンズでハワイの出場権獲得を目指されます。

2016ルミナ南房総トライアスロンキャンプ

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今年も3月20日、21日と南房総の館山で行われた、ルミナのトライアスロンキャンのコーチとして行ってきました。

3月のこのキャンプも今年で3年目、すっかりシーズン前のキャンプとして定着した感じです。
と言ってもあくまでも、ルミナからコーチとして依頼を受けている身なので、来年もあるかどうかは分かりませんが。

今年のキャンプの内容は去年の反省もふまえて、少しメニュー変更しました。

初日午前中は骨ラン。最初に骨ランのためのドリルを行い、後半はトライアスロンに必要な強度を指定したラン。2kmを3本行いました。

午後はたっぷり5時間つかってバイク練習の時間。
最初にクルマ通りの少ない、宿舎からグリーンラインに移動して、坂道を使ったペダリング練習を行いました。重たいギヤからセットごとに徐々にギヤを軽くして行き、効率よいペダリングを習得するための反復練習です。
具体的には200mほどの坂道を3本の6セット登ってもらいました。
坂道と言っても決してハードなトレーニングではなく、ペダリングを習得するための技術練習です。
中には頑張らないと気が済まない人もいて、その度に「頑張らないで!」と声を掛けていました。
技術練習の後は、2時間ほど各自のペースで、反復練習で掴んだペダリン技術を活かしたライドを行ってもらい、初日の練習は終了。

初日は夕食後、恒例になった座学の時間。初日の練習で伝え切れなかった内容の解説を行い、二日目に予定している骨スイムの説明。後半は皆さんの質問に答える時間であっという間の1時間の座学タイムは終了しました。

自分で言うのもなんですが、何と言ってもこのキャンプの肝はこの座学にあり、ただ昼間の練習だけでは理解できない内容が、この座学を聞くことによって、より理解度が深まると思っています。

二日目の朝は早朝ジョギングから。しかしこれはルミナスタッフの山田君に任せて自分は体操と散歩で終了。

朝食後は3時間のバイク練習。と言っても移動時間もあり、メインは1時間、昨日の練習で習得したペダリングを活かして、各自のペースで走る練習。

そして最後は90分の骨スイム、50mごとにテーマを決めて、骨スイムを習得してもらいました。今回のキャンプ参加だけで、骨スイムが分かるわけではありませんが、今後のスイム練習に必ず活きてくるはずです。

以上で全スケジュールは終了。

今回の参加者はトライアスロンを始めて1~2年目といった初心者が多く、トライアスロンのトレーニングをこれから行って行く上で、必ず必要な技術練習をみっちり行うことができました。

オミノウエイズ宮古島合宿

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今年も3月11日から13日までの3日間、オミノウエイズの宮古島合宿にコーチとして行ってきました。
参加者は9名でプラス、スタッフ2名。
初日から風が強かったのですが、まずは宮古島のバイクコース通り、伊良部島へ。橋の手前の掲示板には風速15~25mとあり、とあえいず本当に渡るのか再確認。それでもみんな少しビビリながら伊良部大橋を渡りました。
私のバイクは普通のロードバイクで、ホイールもノーマルなので、TTバイクに比べれば風の影響を受けにくかったのですが、正直言って怖かったです。

初日はバイクコース通りに乗って、途中から雨も降り出したので、途中からショートカットして宿舎に帰り、ほぼ100kmのライド。
2日目はローラー台を使ったフォームチェック+トレーニングが2人いて、その後、前浜ビーチでスイム練習。参加者の希望に応じてオープンウォタースイムでのヘッドアップのやり方、ターンのがやり方の練習。
午後は昨日走れなかったバイクコースの残りを走って、夕方から骨ランセミナーを行いました。

3日目は雨の予報だったので、午前中に3名のローラー台セッションを予約。しかし実際は雨も降らず気温も上昇したのでバイクに乗りたい人はも三日目のガッツりバイクに乗てっていました。

3日間とも快晴とまで行きませんでしたが、大した雨に降られることもなく、参加者のメンバーもしっかりトレーニングできたようです。
宮古島トライアスロンまであと1ヶ月です。皆さん体調良く、元気に本番のレースでトレーニングして来た成果をしっかり発揮してもらいたいものです。

出来るようになって満足するのではく、精度を高めることが大切

今日は山梨の方から、MSLパーソナルクリニックのお客さんが来てくれました。
最初に指導したのは、どこかのトライアスロンキャンプか何かだったと思いますが、それ以来トライアスロンキャンプや、OSJ湘南での「骨トラ」でちょくちょく指導するようになったトライアスリートです。
私自身はあまり覚えていないのですが、本人曰く「最初はかなりひどいダメだしで、凹みました」とのこと。
(悪気は無いのですが、どうも周りの人の反応からして、その他の人にもかなり傷つく言葉を掛けているのかもと、反省する今日この頃です)
それでもいろんなセミナーに参加してくれて、去年あたりから那須まで来てくれてパーソナルの指導を受けてくれるようになりました。
最初のころは相変わらずダメだしが多かったのですが、来るたびに良くなって、今回は本当にダメだしがなくなりました。
と言っても、次からの課題も示してあげないともったいないので、たまにダメだししてあげると「やっぱりダメか!」と寂しい表情をされました。
「違います!更に良くなる為には、これで満足したら面白くないでしょう」と言ったら喜んでくれました。

骨トラには「これが出来たら次はこれ」と言うのは無いのです。
今でも悪くはないけど、更に精度を高めれば、もっと良くなるのです。
それには終わりは無いのです。
次から次へトレーニングについて、新しいいろんなサービスが産まれています。
しかしどれも中途半端なまま、次から次へとつまみ食いするのではなく、たまにはじっくりと腰を据えて、一つのことに集中して極めるつもりでがんっばってみるのも良いものですよ。

トレーニングの目的

トレーニングする目的は皆さん、レベルアップするための方がほとんどです。
そのとき皆さん考えるのが、「より多く、よりハードにトレーニングすれば強くなる」と考えがちです。
それも一つのトレーニング方法ではありますが、それだけでは限界があります。
限界どことか、健康を害してしまうケースもままあります。

今日は遠くからパーソナルクリニックのお客さんが来てくれて、スイム、バイク、ランの3種目指導しました。
今日のお客さんは元々パーソナルプログラムのお客さんで、毎月プログラムを作成して指導していたのですが、実際にお会いして指導するのは始めてでした。
スイム、バイク、ランの3種目とも指導している内容は、リラックスすること、力を抜くこと、力まないことです。
逆にそれ以外のことは教えていない様なものです。
リラックスさえ出来れば、その以外の動きはどんどん良くなります。しかしいくら他のことを教えても、リラックスができなければ、他の事は身に付かないものです。
これまでの通信ではいろいろとアドバイスして来ましたが、実際に指導を受けられて、本当の意味のリラックスが分かってもらえた様です。
それまではやはり頑張ることがトレーニングだと思い込んでられた様です。
本人も「もっと早く来ればよかった。でも今日来て良かった」と言って頂きました。
指導者としてはその言葉が一番嬉しいですね。